
美容関連の勧誘では、お客さまの断れない心理状態をうまく利用するケースがあります。
わたしの実体験として、ある美容クリニックの「1万円」という宣伝を見て相談に行ったところ、実際には「最低でも8万500円」という金額を示され、しつこい勧誘を受けました。
また、「最後まで話しが終わるまで帰ってはいけないのです」と告げられ、「軟禁ですね、警察を呼びます」と伝えたことろ「違います!」とカウンセラーは動揺し慌てて部屋を出て行かれました。
そこで、このような断りにくい心理がどう勧誘に活用されているかについて考察してみましょう。
断りづらさの心理的要素
断ることができない人の心理背景には、次のような要因が存在します。
・周囲からの評価を気にかける心
「いい人間だ」と思われたいという願望が強く、断ることで相手の気持ちを傷つけたくないと感じてしまいます。
・自己に対する確信不足
自分に自信がなく、「自分が断っても大丈夫なのか」という不安感から、結局は相手の要望を受け入れてしまうのです。
・争いを回避したい思い
人との関係を良好に保ちたいと思い、断ることで関係性が悪化することを恐れます。
こうした心理的要素が、強引な販売勧誘に対して断れない理由となっているのです。
効果的な断り方のテクニック
断りにくい場面を上手に乗り切るには、下記の手法が効果的です。
1.はっきりと断る
「必要ありません」とはっきり伝えましょう。あいまいな返答をすると、相手に期待を持たせることになります。
2.理由を述べない
断る際に理由を説明すると、その理由に対して反論されやすくなります。理由なしに「できません」と伝えることで、相手は反論しづらくなるでしょう。
3.会話のリードを取る
相手が話を進める前に、自分の考えや感情を伝えることで、相手のペースに巻き込まれないようにします。
4.別の選択肢を示す
「今はムリですが、別の機会に」などと伝えれば、相手への配慮も示しながら断ることができます。
5.事前に練習する
断ることへの不安を減らすため、実際に断る練習をしてみましょう。友だちや家族の協力を得てシミュレーションを行えば、実際の場面でもスムーズに断れるようになります。
まとめ
自分の気持ちを大切にして、無理せず断れるようになれば、ストレスも軽減されるでしょう。
自分の価値を認め、他の人と比べないことが大切です。そして、自分の存在を受け入れることで、自己肯定感が高まり、より良い人間関係を構築できます。
断ることは自己を守るための行為であり、自分を守るために必要なスキルです。強引な勧誘に対しては、毅然とした姿勢で臨むことが重要ですね。